2015.9.01
静岡の建築|Report 001
静岡市駿河区にある木造2階建てのシンプルな住宅である。
外壁はガルバリウム鋼板 一文字葺き でニュートラルな仕上がりだ。
横にスリット状に空いた開口が浮いたような印象を与えるモダニズム的なデザインだ。
建築家である小泉秀一郎の修業先、サポーズの谷尻氏からの影響がうかがえる。
しかし、重要なのは内部だ。
入口から中に入ると、体育館のような?バスケットコートが家の中にある!
その高い吹き抜け空間は、のびやかでさわやかである。
しかも、二重のリボンデザインで囲まれていて上昇感が高まっている。
けっして大きい空間とはいえない住宅であって、大胆な空間構成として結実したクライアントと建築家の強い意思を感じる。
この家のクライアントは若く、幼い子どもがいる普通の家族だ。
ただ、異なるのは、自分たちの意思と価値観で生活の拠点をきずき、世間とおなじかどうかは関知しないことであろう。